第1回 エコチューニング特集

  • この夏、エネルギーコスト高騰が
    経営を直撃!
  • 設備投資不要の省エネ
    「エコチューニング®」のススメ
※「エコチューニング®」は、環境省の登録商標です。
  • いよいよ夏本番。夏は冷房などによりエネルギーコストが上昇しがちで、施設の所有者・管理者にとっては悩ましい季節でもあります。
  • 今年はいくつかの地域で観測史上もっとも早い梅雨明けとなり、全国的に平年より気温がやや高くなると見通されています。本格的な夏を迎える前ながら政府は6月、東京電力管内に「電力需給逼迫注意報」を発令し、企業や家庭に対して節電の協力を呼び掛けました。猛暑によるエネルギー消費の増加に加え、原発の稼働停止、老朽化した火力発電所の休止・廃止などにより、すでに電力需給のひっ迫が現実的になっています。
  • また昨年来、コロナ禍からの経済活動の再開を背景に世界的にエネルギー需要が高まり、原油や天然ガスなど燃料価格が高騰。ロシア・ウクライナ情勢がこれに拍車をかけ、当面は上がり続けると予測されています。
  • 国内でも、大手電力10社の電気料金は比較できる過去5年間で、最も高い水準に至るとされています。
石炭価格見通し
天然ガス価格見通し
原油価格見通し
  • 出典:経済産業省「発電コスト検証に関する取りまとめ」
  • ※米国エネルギー省エネルギー情報局(EIA)「Annual Energy Outlook 2021」/世界銀行「World Bank Commodity Prices Forecast」による見通し
我慢や無理に頼らない、これからの省エネ
  • このように、施設の所有者・管理者は「高騰するエネルギーコストへの対策」「国の要請への対応」が急務となっています。
  • 「夏の省エネ」というと、冷房温度の28℃設定や照明の間引き、スイッチのこまめなオン・オフなど、“我慢の省エネ”になりがちです。この方法では、テナントやビル利用者に「暑い、暗い」といった負担をかけてしまううえ、持続的な省エネ効果は望めないため、できれば避けたい方法です。
  • そこで注目したいのが、ビルエネルギー管理のプロフェッショナルが、普段は目につかないビル設備の運用を常に見直し、ムダなエネルギー消費を抑える「エコチューニング」です。設備投資が不要で、快適性や生産性を確保しつつ省エネを実現する、経済的にも、ビル利用者にも、地球にもやさしい、SDGs時代の省エネ手法です。
  • 「エコチューニング」は、脱炭素社会の実現に向け、建物のエネルギー分野で貢献を目指す環境省の事業です。国の「地球温暖化対策計画」にも明記された、国が推進する重要な施策です。
大幅なコスト削減を叶えたエコチューニング成功事例
  • 実際に「エコチューニング」により、どれだけエネルギーコスト削減が見込めるのでしょうか。具体的な成果を上げた病院の成功事例をご紹介します。
  • ここで紹介するのは、延床面積約30,000㎡の病院施設。エコチューニング事業者による分析の結果、室内の二酸化炭素濃度が低くなっていることに着目し、外気を取り入れる外気処理空調機(外調機)の運転スケジュールを変更することで、約650万円の削減に成功。そのほか複数の施策により、年間約820万円のエネルギーコスト削減に成功しました。
1
  • 病院内の設備機器の
  • 運用改善を診断・分析
2
  • 外調機の
    運転時間の
  • 見直し方針を
    決定
3
  • 外調機の
  • 運転
    スケジュール
    を変更
  • 外調機
    34台中15台の
  • 運転時間を
    25%削減
1
  • 病院内の設備機器の運用改善を
  • 診断・分析
2
  • 外調機の運転時間の見直し方針を決定
3
  • 外調機の運転スケジュールを変更
  • 外調機34台中15台の運転時間を25%削減
電力の大幅削減に成功!
  • 1日当たり電力削減量:147.6kWh/日×15台=2,214kWh/日
  • 5ヶ月間の削減額:2,214kWh/日×147日×20円≒6,500,000(※1kWh=20円換算)
その他の施策と併せて、
設備投資なしで約820万円の削減に成功!
エコチューニング対策項目 削減コスト
1
  • 冷房時の冷温水発生機の冷水温度設定を変更
  • (7℃から9℃に冷水温度を上げる)
185,000円
2
  • 冷房時の冷却水ポンプ(定格出力55kW)のインバータ設定を変更
  • (60Hzから45Hzに回転数を低減)
522,000円
3
    • 暖房時の外調機及び加湿器(電極式蒸気発生器)の運転時間の削減
    • (運転時間を25%削減)
6,481,000円
4
  • 冬期の冷温水発生機の温水温度設定を変更
  • (55℃から50℃に温水温度を下げる)
1,025,000円
合計
8,213,000円
  • ほかにも「エコチューニング」の活用により、以下のような成功事例が生まれています。
(
  • 冷水送水圧力、インバータ下限周波数、
  • バルブ開度の調整の事例
)
事務所と工場併設の建物施設
冷水送水圧力の変更
0.6MPa
0.5MPa
ポンプのインバータ下限周波数の変更
45Hz
40Hz
バルブ開度の調整
50%
100%
  • 年間削減電力量 60,000kWh
  • 年間削減熱量 600GJ
コスト換算で
80万円削減
(
  • 高効率熱源の優先運転の事例
)
大きなエネルギーを使用する冷凍機
  • 夏季のみサブで使われていた
  • 高効率熱源をメインとする運転に変更
各冷凍機の冷水出口温度の変更
5℃
6℃
ポンプのインバータ下限周波数の変更
25℃
20℃
  • 年間削減電力量 289,000kWh
  • 年間削減熱量 2,800GJ
コスト換算で
400万円削減
(
  • 2台の空調機が1台で
  • 済むようになった事例
)
イベント等を開催する大ホール
2台の空調機をフル稼働
  • 「ホール全体使用時」
  • 「舞台のみ使用時」
  • 「客席のみ使用時」
  • に合わせた運転パターン化
  • 年間削減熱量 171GJ
コスト換算で
38万9,000円削減
(
  • 吸排気ファン外気量の削減の事例
)
商業施設の店舗内の空調
  • 過剰だった
  • 外気量を削減するため
  • 36台中10台のファンを停止
  • 年間削減電力量 31,700kWh
  • 年間削減ガス量 13,000N㎥
コスト換算で
151万6,000円削減
  • 「エコチューニング」は、環境省の制度に基づいて認定を受けた「エコチューニング認定事業者」だけが提供できるサービスです。認定事業者は142社(2022年5月現在)あり、営業拠点を含めると、全国すべての地域でエコチューニングサービスの提供が可能です。
  • 今夏の節電要請への備えとともに、中長期的なエネルギーコスト最適化、また今後のビルの価値を左右するSDGsや環境経営への対応に、「エコチューニング事業者」は強力なビジネスパートナーとなります。
「エコチューニング」は、施設所有者・管理者のSDGsの
取り組みに貢献します。
  • 下のバナーより、ぜひお近くのエコチューニング事業者を検索いただき、お気軽にお問合せください。
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