第10回 ビルクリーニング技能士特集

  • 「汚れ」といっても多種多様?
  • 清掃には「正しい知識」と「正確な技術」が必要不可欠
■清潔・安全な院内環境を守るための基準とは?
  • 家庭などの清掃をしていて、「思ったように汚れが落ちない」「洗剤を使ったら、その箇所が変色してしまった」「キレイにしたのにすぐ汚れてしまう」といった経験をされたことはないでしょうか。
    建物のあらゆる箇所から「汚れを取り除く」のが清掃ですが、「汚れ」といっても、ホコリや髪の毛など固形物の汚れ、アルカリ性・酸性の汚れ、カビといった特殊な汚れなど、さまざまな種類があるうえ、付着した場所(建材)などによって「取り除く」方法も異なります。
    ですから、キチンと清掃をするためには、汚れ、建材、清掃資機材などの正しい知識と、汚れを取り除くための正確な技術が必要になります。
  • 特に、お客さまの大切な建物で清掃を行うビルメンテナンス事業者は、建物を守りながら確実に「汚れを取り除く」ことが必要なので、家庭の清掃以上に高い「清掃の品質」が求められます。
    前述した知識のほかに、業務として必要な法律などの知識、感染症への対応を含む最新動向を常に把握しながら、お客さまの建物の用途や使われ方に適した清掃をしなければなりません。

■ビルクリーニング技能検定とは?
  • ビルクリーニング技能士とは、ビルクリーニング技能検定に合格した方のこと。技能検定とは、働くうえで身につける、または必要とされる技能の習得レベルを評価する国家検定制度で、職業能力促進法に基づいて実施されています。
    ビルクリーニング技能検定は、昭和57年に単一等級としてスタートし、平成28年からは複数等級(1級、2級、3級、基礎級)となっています。
  • なかでも1級ビルクリーニング技能士は、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律(建築物衛生法)」の事業登録に必要な人的要件の一つである清、掃作業監督者(第6回特集で紹介)になるための必要資格にもなっています。
    ※第6回特集は、こちら
  • ビルクリーニング技能検定の等級には、それぞれ技能レベルと到達対象が設定されていて、受検するためにはそれぞれ実務経験が必要です。
    特に1級を受検するためには5年の実務経験が必要で、一定の素地を持ったうえで受検しなければならず、誰でも簡単に受けられる試験ではないことが分かります。逆に3級は実務経験が必要ないため、誰でも積極的に挑戦することができます。
  • また試験は、学科試験と実技試験で構成されていて、両方の試験に合格しなければ技能士になることはできません。

■等級別のレベル

  • ※受検資格は実務経験のみの場合

  • ■等級別のレベル

  • ビルクリーニング技能検定についてさらに詳しくお知りになりたい方は、全国ビルメンテナンス協会のウェブサイト「ビルクリーニング技能士」(こちら)をご覧ください。


■全国で活躍するビルクリーニング技能士
  • 合格率は約25~50%(1級の場合)という厳しい試験に合格し、汚れ、建材、清掃資機材などの正しい知識と、汚れを取り除くための正確な技術を兼ね備えた「ビルクリーニング技能士」。
    現在、1級技能士(単一等級からの累計)は6万人を超えており、確かな知識と技術を持って、全国のあらゆる建物で活躍しています。
  • また、全国ビルメンテナンス協会では2年に1回、日本一のビルクリーニング技能士を決める「全国ビルクリーニング技能競技会」を開催しています。
    全国から集まった精鋭たちが持てる技を存分に競い合う大会では、その確かな技術を、実際にご覧いただくことができます。


▲前回(第17回、2021年)技能競技会のようす
  • 18回目を迎える次回大会は、2023年11月16日に「ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO 2023」内イベントとして、東京ビッグサイトで開催の予定です。入場無料ですので、ぜひ足をお運びください。
  • ※ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO 2023の詳細は、こちら
  • ベストビルメンの【事業者検索】では、ビルクリーニング技能士の有無を選んで検索することができます。ビルメンテナンス事業者を選ぶ際には、安心して清掃を任せられる「ビルクリーニング技能士」をチェックすることをお勧めします。
本特集に関するお問い合わせ先
  • 公益社団法人全国ビルメンテナンス協会
  • 事業開発部 芳賀

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